プロジェクト趣旨
なぜ民主主義はないがしろにされてしまうのか?
法治国家であるはずの日本。しかし、私たちの日常には人権侵害が蔓延し、憲法や法律で守られているはずの権利は守られていません。たとえば、労働という最も身近な場では、ブラック企業やブラックバイトが示すように、違法行為や権利侵害が横行しています。街頭やインターネット上では、ヘイトスピーチに代表されるような差別的な言動が繰り返され、マイノリティの人権が無視され続けています。格差が拡大し、貧困問題が深刻化する中で、生きるという当然の権利すら脅かされている状態です。
なぜ日本では民主主義がないがしろにされてしまうのでしょうか。なぜ憲法や法律で定められている様々な権利は、単なる「理想」となってしまうのでしょうか。そもそも法治国家・民主主義とはいったい何なのでしょうか。
これからの民主主義を本気で考える
この状況を変えるために必要なのは、選挙でしょうか。デモでしょうか。あるいは、別の何かでしょうか。このプロジェクトでは、なぜこのような社会状況になっているのかを根本から考え、それを生みだしている構造を明らかにしていきます。社会に蔓延する不条理や不公正を、日常の社会関係から問い直していかなければなりません。それが、私たちの「足元」から民主主義を創り出していくための第一歩です。
「民主主義はもっと強化できる。しかし、民主主義というのは、闘争です。誰もがかかわらなければなりません」(トマ・ピケティ)
引用元:BLOGOS「トマ・ピケティ氏、「民主主義は闘争。誰もが関わらなければならない」と日本の若者にメッセージ」(http://blogos.com/article/104352/)
「足元からの民主主義プロジェクト」では、毎月1回、公開の勉強会を開催します。様々な社会問題について考えるための場で、参加は自由です。この研究会には、主催である今野晴貴、藤田孝典、若手弁護士や研究者等が参加します。また、テーマに応じて現場の第一線で活躍するジャーナリストや研究者、弁護士などのゲストも参加する予定です。
「この研究会を通じて研究者や現場で活躍する弁護士、NGO・NPOのスタッフと交流することで、自分自身のフィールドを広げ、様々な問題について探求し、未来に活躍する次世代が登場することを願っています(今野・藤田)」。